様々なドルインデックス

アメリカの利上げへの動向などにより、基軸通貨である米ドルが主導となる為替相場の動きが強まっている事などから、FXでの取引においても、その為替相場の予測や分析などに、「ドルインデックス」が用いられることが多くなりました。

ドルインデックスとは、基軸通貨の米ドルの価値を、特定の通貨のペアで判断するのではなく、多種の通貨との対価値を集計して指数化し、総合的な米ドルの価値を表すものになります。

このドルインデックスは、米ドルと取引が行われている主要通貨との為替価値を、貿易規模などの状況なども加味して算出されているもので、このことにより、米ドル本来の通貨の価値を知ることができるのです。

こうした指標であるドルインデックスですが、実は取りまとめている機関などが存在しており、この機関の違いによって大きなもので三つの種類があります。

一つはICE(インターコンチネンタル取引所)が出しているもの。もう一つは、日本では日本銀行に相当するFRB(アメリカ連邦準備制度理事会)がまとめているもの、そして最後がBIS(国際決済銀行)が算出しているものになり、また、このほかにも大手銀行などもこうしたドルインデックスをまとめているところもあります。

こうしたドルインデックスは、そのまとめる機関によって様々な違いがあり、その目的や意図によって、対象となっている主要通貨の数が異なっていることなどが大きな原因となっています。

もっと利用されているドルインデックスはICEが発表しているものになるのですが、このドルインデックスでは主要通貨は6種に選定されており、これに対してFRBのドルインデックスでは26種の通貨を選定してその対象としています。

ICEで選定されているものは、ユーロ地域の通貨のユーロ、日本の通貨である円、イギリスの通貨である英ポンド、カナダのカナダドル、スウェーデン王国の通貨のスウェーデンクローネ、スイス連邦のスイスフランとなっており、これに対する指数の構成比率は、ユーロが57.6%、円が13.6%、英ポンドが11.9%、カナダドルが9.1%、スウェーデンクローネ4.2%、スイスフラン3.6%という内訳になっています。

現在、外国為替市場の為替相場において、取引量が多い通貨は、対米ドル、で考えた場合には、ユーロ、円、英ポンドという順番になっているため、米ドルの価値評価を考えやすく、また、対米ドルでの通貨取引であるドルストレート取引をする際には、大変に有効な指標と言えるでしょう。

これに対して、FRBのまとめているドルインデックスは26種類もの通貨で構成されており、その中に中国元が含まれていることが特徴的だと言えます。
主な通貨の内訳と構成比率は、ユーロが16.22%、日本円が7.552%、カナダドルが12.618%、メキシコペソが11.67%、中国元が20.81%、英国ポンド 3.393%などとなっており、外国為替市場における米ドルの価値評価を探るというよりも、より輸出入などの貿易場面での利用を考えられていると言えるのかもしれません。

こうしたことの関連からか、ICEのドルインデックスがリアルタイムで更新され公表されているのに対して、FRBやBISなどのドルインデックスは毎月に一回の更新、公表されています。

このように、為替相場での米ドルの価値評価を分析する上では、有効的なドルインデックスですが、通常のFX取引ツールではこの指標を組み込んだものがありませんので、随時にインターネットなどで確認をしておかなくてはなりませんが、とくにドルストレート取引を行っている場合などには、大きな力を発揮します。

日本の円とほかの通貨を組み合わせる円クロス取引をしていると、その通貨ペアの相対的な動きしか目に入らず、全体的な為替相場の動きに対しての情報が乏しくなり、その対応がおろそかになることもありますので、こうしたドルインデックスを有効的に活用して、FX取引を有意義にしていきましょう。